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先週、六年ぶりに家族と一緒に故郷の天水市に帰りました。 市の概要を説明するHPがあります。

http://seinansky.com/silkroad/tianshui.html

旅を味わいたいということで飛行機をやめて、上海から動車(新幹線)で 西へ1300kmの西安に移動し、そこからさらにバスで西へ400km程で漸く 着きました。西安から西へはまだ新幹線が通っていませんが、高速道路が 整備されているので車での移動が便利になりました。学生の時なら列車で 30時間もかかった距離でした。

滞在中、実家の近くにある「中日友好桜園」という小さい公園を訪ねました。 六年前日本人の妻が初めて天水に来た時にこの公園を発見したきっかけに、 日本に「天水会」という組織の存在が分かりました。それから、天水会との 交流がはじまり、殆どの方が知らないこの町と日本との繋がりが意外に深い ものだとは思いも寄らなかったです。

物語は戦後の「留用日本人」から始まります(2002年、これをテーマにした NHK ドキュメントが放送されたそうです)。その舞台の一つとして天水が 登場しました。

1950年末から53年始めまで約2年の間、元満鉄に勤めていた技術者と家族を 合わせて6百人を超えた日本人が天水にやってきて生活していました。 なぜ皆が子ども達を現地の学校に通わせ、ここで仕事していたのかについて、 中国でも日本でも語られる機会が少ないので残念です。 詳細はここで割愛しますが、興味のある方は、どうぞ天水会の橋村会長の インタビュー記事をご覧ください。

http://www.ohproject.com/ivlist/06/14.html

現在、町の経済発展は中国の沿海部とかなりの差があるものの、少し驚いた ことをいくつかご紹介します。

1.家族のビザを申請するため写真屋さんに行ったら、その場で撮った写真 をネット経由でリアタイムに入国管理局に送られ、チェックOKとなってから 申請書と一緒に印刷されました。写真屋さんのおばさんがFlexベースの入管 システムを操作しているのを見て、ここまでオンラインシステムが普及した のかと感心しました。

少し気になったのは写真のオンラインチェックの仕組みです。まさか人間が チェックしているとは?それともコンピュータが自動的に処理しているのか?

2.Android携帯がかなり普及しています。iPhoneもよく見かけます。私は 中国でHTCの携帯を使っています。HTCの品質は日本の携帯を勝っている とは感じません。ただし、新商品を出すスピードの早さが有名だそうです。

それでも昨年まで出荷量はサムソンの次と言われていたHTCが今年に入ると 業績がかなり落ちているようです。一説によると、HUAWEIやZTE等の メーカーが1000元台のAndroid携帯を大量に発売したことで市場が奪わられ てしまいましたからです。HUAWEI等の携帯は日本でも見られるようになり ましたので、日本のメーカーにとっても無視できない存在です。

弊社は中国で携帯のコンテンツサービスを展開しています。携帯はハード ではなく、ソフトで勝負するしかないと私が思います。

3.日本車の比率は上海とほぼ同じように感じます。3割ではないでしょうか。 パジェロやランドクルーザーのような4WDが多く見られます。山の多い地勢の ため、馬力が強く走りのいい車の需要が高いと思われます。 警察署にパジェロが数多く並んでいるのを見て、日本車はよく健闘していると 感じました。

車の普及によって、レジャーやアウトドア関連の需要が確実に増えています。 私は山登りが好きて関西の山々によく行きましたが、中国では登山に関して まだまだ普及していないので、それを普及させる仕事に関わることは一つの 夢でもあります。

About author

楊 博 代表取締役

中国科学技術大学卒、大阪大学大学院修士課程修了。システムエンジニアからプロジェクトマネージャーを経験し、ネットベンチャーの起業から失敗も味わいました。2003年に株式会社シング(XING Inc.)を設立し、システムの受託開発からモバイルインターネットサービスの企画開発を行っています。2012年に上海政府支援プロジェクト「浦江人材計画」に選ばれました。