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週末になると、子供と一緒に楽しんでいるテレビ番組に「土曜プレミアム」があり ます。ここではいい映画が見られるので今週も楽しみにしていたのですが、あれっ? 映画ではなく、『池上彰緊急スペシャル』だって?やはり領土の話でした。

池上さんの解説はいつものように上々でしたが、それに対してコメンテーター (ゲスト)の発言や振る舞いに首を傾げる場面はよくありました。ニュース番組でも 必ず数人のコメンテーターが出ていますので、出来事だけを伝える番組を見よう としたらNHKだけのような気がします。

実は中国において、私の記憶では十数年前まで、テレビ番組には一般の人々が安易に 出られませんでした。ニュースでも笑い番組でも、番組中に誰か即興で発言すること もできませんでした。ところで、2000年久しぶりに帰省した時に、テレビ放送の変化 を目の当たりにしてかなりの驚きを覚えています。

それまで主に中央テレビの十数チャンネルしかなかったのですが、衛星放送の普及に よって全国各省の独自チャンネルが増えて、チャンネルの数も百に近づいていました。 一般の人々も番組に参加でき、日本と同じようなスタイルのバラエティ番組もよく 見られるようになりました。ニュースやドキュメンタリーなら、いわゆる専門家と 呼ばれている人や有名人がコメンテーターとして登場し、解説するようなスタイルは 主流となりました。

コメンテーターは有名人ですので、話の信憑性が高いと思われがちですが、内容をよく 聞くと本当かなとしばしば考えてしまう場面は実によくあります。内容が多彩で自由、 身近になった番組が人々に与える影響も大きくなりましたが、場合によって諸刃の剣 にもなりうると感じています。

テレビより、インターネットがもっと自由に、ある意味制限なくに情報を発信できる 環境を作ってくれました。情報の洪水とも言われているネット上に氾濫している情報 から、本当のことを見分ることができるのでしょうか?またはそれを探し出したい人 がどの位いるのでしょうか?

結局、情報の洪水に溺れてしまうケースは多いではないかと思ってしまうところです。

About author

楊 博 代表取締役

中国科学技術大学卒、大阪大学大学院修士課程修了。システムエンジニアからプロジェクトマネージャーを経験し、ネットベンチャーの起業から失敗も味わいました。2003年に株式会社シング(XING Inc.)を設立し、システムの受託開発からモバイルインターネットサービスの企画開発を行っています。2012年に上海政府支援プロジェクト「浦江人材計画」に選ばれました。