先月、広島で講演の機会を頂きまして、「成長する市場を狙え~上海Palmobile 社の挑戦」というテーマでお話をさせて頂きました。このところ、日中関係は ギクシャクしている中、多数の方々が話を聞いて下さって、本当に感謝しています。 講演に関して、中国サンネット株式会社(本社:広島)の方々を始め、たくさん の方にお世話になりました。この場を借りて重ねてお礼を申し上げます。
さて、話はかわりますが、昨年からモバイルサービスの第一弾として法人向けの 位置情報サービスを中国国内向けにオンラインしました。スマホの普及によって、 LBSとも呼ばれている位置情報サービスは全世界でもかなり話題を呼びました。 「モバイル+ネット+位置情報」という組み合わせによって、初めて仮想のネット 空間とリアルの世界が結び付くことができました。LBSには大きな潜在性を秘して いると私は感じています。
情報はネットによって瞬間に伝達された時代になりました。記憶に新しいのは グルーポンと呼ばれているネットクーポンサービスの出来事でした。アメリカで 始まったこのサービスがあっという間に世界各国に知られて、類似サービスが 続々出てきました。
中国では、昨年まで少なくとも数百社が同じようなサービスを提供していました。 大手からベンチャーまで熾烈な競争が繰り広げられ、その結果、サービスの利益 率が急激に低下し、多くの会社がその事業を断念せざるを得ませんでした。 グルーポンのようなサービスは中国語で"団購"と名付けられています。競争の 激しさから、マスコミには"百団大戦"と呼ばれまして、第二次世界大戦のある 戦闘に例えられるほどでした。
競争のもうひとつの結果として、中国では"団購"という新しい市場が生まれ、 大きく育つことができました。LBSに関しても、これからたくさんのサービスの 出現によって、まったく新しい市場が生まれるはずです。
実は、成長する市場は特定の地域にだけあるではなく、至るところに存在して いると改めて感じているところです。